鉱物の分類方法に、「光沢」も重要な要素だと、
前の記事でお話ししました。
鉱物の光沢には、金属光沢と非金属光沢があることも。
鉱物の非金属光沢は、6つの種類に分けられますので、順を追って説明してみますね。
1.
鉱物のガラス光沢
ガラス光沢は、古い時代には玻璃光沢(はりこうたく)といいました。
玻璃は、硝子の和名。古い呼び方です。
鉱物の非金属光沢には、ガラス光沢が一番多いです。
ガラス光沢の
鉱物は、石英。石英は水晶が含まれるグループです。玻璃は、水晶の古語でもあるんですよ。
ガラス光沢の
鉱物は他にも、長石、蛍石などです。
2.
鉱物の樹脂光沢
樹脂光沢は、硬質な光を放つガラス光沢に対し、どこか温かみのあるなめらかな光沢です。
樹脂のような、有機的・やわらかな感じ。
樹脂光沢は、琥珀(コハク)、硫黄、滑石などです。
琥珀は樹脂が変化したものですものね。
3.
鉱物の脂肪光沢
脂肪光沢は、脂ぎった感じの光を放つ
鉱物です。
脂肪光沢は、テラテラと油を塗ったみたいな光り方をします。
脂肪光沢が見られるのは、蛇紋石(じゃもんせき)、玉髄(ぎょくずい、カルセドニー)などの
鉱物です。
4.
鉱物のダイヤモンド光沢
ダイヤモンド光沢は、そのままダイアモンドのようにキラリン☆ギラッ☆と光る
鉱物です。
とはいえ、原石の段階ではそこまでキラキラしていない
鉱物が普通です。
ダイヤモンド光沢には、ダイアモンド、ルチル(金紅石)、錫石なんかがあります。
5.
鉱物の真珠光沢
真珠光沢は真珠のようになめらかで、やわらかい光沢を持つ
鉱物です。
完全な劈開性がある
鉱物では、劈開面の方向から見ると、真珠光沢が見られる場合もあります。
真珠光沢の
鉱物は、白雲母、魚眼石などです。
6.
鉱物の絹糸光沢
絹糸光沢は、繊維状の結晶をした
鉱物が平行に固まっている時に見られる光沢です。
繊維状の結晶が絹糸の束のように見えるため、そう呼ばれます。
絹糸光沢には、石綿や繊維石膏などの
鉱物があります。
鉱物の非金属光沢の分類は、以上です。
鉱物学でも採用されている分類法だけど、何て言うか、かなり感覚的ですよねー。
ガラス光沢とダイヤモンド光沢なんて、今一つ違いがピンと来ませんよ。
だから厳格な線引きはなくって、すべての
鉱物がどれかの光沢に分類されるかというと、そうでもないみたいです。
鉱物は、同じ種類でも成分や結晶方法が異なれば、違う光沢を見せるものもあります。
鉱物は成分の比率が違うと、色や光沢も変わるもの。
鉱物の光沢による分け方は見た目に分かりやすいし、便利なんですけど、それだけで
鉱物の種類を特定するのはちょっと無理かもしれません。
特に初心者のうちは、どの分類に入れるか悩んでしまいますよね。
鉱物の鑑定眼を養うには、とにかくたくさんの
鉱物に見て、触れて、
鉱物の光沢の特徴を覚えて行きます。
鉱物も要は慣れです、経験です!
・・・・・って、私もぜんぜん
鉱物の初心者なんですけどね(笑)
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