「
驚異の結晶洞窟」(NHKワンダー×ワンダー)で放映された結晶洞窟。
メキシコはチワワ砂漠、ナイカ山地下300メートルに巨大な結晶洞窟があります。
現地の言葉で「クエバ・デ・ロス・クリスタレス」と呼ばれるこの結晶洞窟は、内部環境が気温44度、湿度95%という状況のため普段は重い鉄の扉で入口が閉ざされているということです。
10mにも及ぶ巨大な結晶が林立し、薔薇のような結晶の花が咲く森、結晶洞窟。
透明な結晶というと水晶を思い浮かべますが、この結晶は
セレナイトです。
セレナイトは水晶に比べ、硬度はかなり低くシルクのような光沢を持つ鉱物です。
セレナイトは石膏の一種。石膏の中でも透明度の高いものをセレナイト(selenite)と呼びます。
セレナイトが属する石膏の種類は硫酸カルシウム・2水和物から成る二水石膏。
硬度は1.5~2。水には溶けにくい性質。
結晶構造としては単斜晶系に分類されます。
石膏には二水石膏と半水石膏がありますが、二水石膏の方が石膏として一般的で、こちらを単に石膏、と呼んだりもします。
自然の状態で二水石膏、セレナイトは、地熱の作用を受け、溶解度の関係から炭酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、塩化ナトリウムの順に沈殿しそれぞれの地層を作ってゆきます。
ナイカの結晶洞窟の場合は地下にマグマ溜まりがあり、その熱によって熱せられた地下水が硫酸カルシウムで飽和し、洞窟内を満たしたと考えられています。
実際に1985年にポンプで排水されるまで、結晶洞窟は地下水に満たされた空間でもありました。
結晶洞窟内のもっとも古い結晶は約60万年前のものと推定されていて、この頃から結晶の成長が始まったと思われます。
結晶洞窟を形作る
セレナイト。
セレナイトの名前は、ギリシア語で月を意味する「Selenites」、もしくはギリシア神話の月の女神「セレーネ」に由来すると言われています。
結晶洞窟でも見られるように多様な形状を持ち、水晶のような六角柱のほか、バラのような形は特に「砂漠のバラ」と呼ばれています。
セレナイトは値段も安く、手に入れやすい鉱物です。
ネット通販、天然石やパワーストーンを扱っているお店でもよく見かけますので、一度手にとって結晶洞窟へ思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
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